2010年4月10日土曜日

中国経済2010年のポイント資料

最近注目しているサイトで
「田中修レポート」(日中産学官交流機構特別研究員)

があります。

中国側の発表する資料について丁寧に解説されています。
例えば3月のレポートでは、今年の政府目標などが示されています。

2010年度目標
経済成長率 8%前後
エネルギーGDP 単位消費 設定せず
全社会固定資産投資 20%
社会消費財小売総額 15%
消費者物価上昇率 3%前後
対外貿易輸出入総額 8%前後
国家財政赤字 1兆500億元
M2伸び率 17%前後
人民元新規貸出増 7.5兆元前後
都市住民可処分所得 設定せず
農村住民純収入 実質6%以上
都市部登録失業率 4.6%以内
都市新規就業増 900万人以上
人口自然増加率 0.7%以内
二酸化硫黄排出総量 設定せず
化学的酸素要求量 設定せず

これと実績を比較していけば良いですよね。

重点施策は下記の通りです

(1)都市・農村住民の収入を引き上げ、個人消費需要を拡大する
国民所得の分配構造の調整を促進し、財政補助の規模を増やし、個人とりわけ中低所得者の消費能力を高め、消費を誘導する財政・租税政策を整備し、経済成長に対する消費の牽引効果を拡大する。

(2)政府公共投資をうまく手配・使用し、投資構造の最適化に注力する
社会保障的性格をもつ住宅、農村インフラ、教育・医療・衛生等の社会事業、省エネ・環境保護・生態建設、自主的なイノベーション・構造調整等の分野、未発達地域を重点的に支援する。資金手配は、主として建設中・最終段階のプロジェクトに用い、プロジェクトを中途半端で中止することを避け、プロジェクト新規着工を厳格に抑制し、重複建設を防止する。

(3)構造的減税政策を実施し、企業投資・個人消費を誘導する
増値税の転換・石油製品の税費用改革の成果を強固にする。一部の小型薄利企業に対し、所得税の優遇政策を実施する。1.6ℓ以下の排気量の乗用車に対し、暫定的に7.5%の軽減税率の車両購入税を課す。

(4)財政支出構造を最適化し、民生を保障・改善する
社会主義新農村建設、社会事業発展の脆弱部分、困難を抱える地域・末端・大衆に傾斜する。「三農」、科学技術、教育、医療・衛生、社会保障、社会保障的性格の住宅、省エネ・環境保護等の方面の支出を増やす。公用経費等一般的支出を大いに圧縮し、行政コストを引き下げる。

(5)地域の協調的発展・経済構造の支援に力を入れ、経済発展方式の転換を推進する地方に対する中央の移転支出を増やす。科学技術イノベーションへの支援を増やす。中小企業とりわけ小企業の発展特別資金を増やす。省エネ・汚染物質排出削減、落伍した生産能力の淘汰を大いに推進し、戦略的新興産業の発展を支援する。

公共投資内訳も出ています

2010年度中央政府公共投資の内訳(億元)

農業インフラ及び農村民生プロジェクト 2536
うち 水利プロジェクト 321
農村飲料水、電力網、メタンガス等 1353
小型農地水利建設 862

社会保障的性格をもつ住宅建設(農村危険住宅改造を含む)  632
省エネ・汚染物質排出削減・生態建設 980
うち 10 大重点省エネ・プロジェクト、循環経済発展等 613
都市汚水、ゴミ処理施設、下水 255
重点流域の水質汚染対策 112

教育・衛生等社会事業建設  981
地震災害復興  974
自主的なイノベーション、技術改造及びサービス業 742
うち 重大科学技術特定プロジェクト投資(設備購入) 419
企業の自主的なイノベーション・ハイテク産業化支援 323

鉄道、公道、飛行場、港湾等インフラ建設 2597
うち 鉄道 682
公道 1311
飛行場 245
港湾 105

その他社会事業等投資プロジェクト 485
合 計 9927

(全てレポートより引用)
定期的にチェックしておいて良いサイトだと思います。

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