2009年12月28日月曜日

来年度予算を見て考えた事

先週のクリスマス25日に、平成22年度の国家予算(政府案)が発表になりました。
民主党政権になってからの初めての予算編成と言う事で、注目されましたので中身をつらつら見てみました。

少し長くなりますがお付き合いください。

まずは歳出

(参照:財務省HP)
目立つのは社会保障費の増加。
平成21年度予算では24.8兆円ですので、約10%の伸び

歳入はこちら
 

(参照:財務省HP)
公債(国債)の収入で半分を見ているところが恐ろしく感じます。

で、ここでわかるように国債の大量発行について時系列で見てみます。 
特に金利と利払いに注目


(参照:財務省HP)
今年度の予算は、残高637兆円に対して利払い9.8兆円なので金利を1.54%程度で考えていることが分かります。

残高が637兆円も有るので、金利が1%上がると単純に考えて利払いが6.37兆円増加します。

現在の消費税の収入が、1%で2兆円程度ですので、金利が1%上がると消費税を3.2%程度引き上げないと財政のバランスはとれません。

要するに、今後は金利が上がると、国家は増税せざるを得ないという状況だという事です。

では、こんな残高の積みあがった国債を誰が買っているのでしょうか?


(参照:日銀HP)
これは、圧倒的に金融機関と言う事になります。

銀行・保険会社は、預金者・契約者からこの超低金利のもと資金を集め、国債によって運用をしてほぼリスクを取らずに鞘抜きをしていることが伺えます。

それを裏付けるのはこちら


 (参照:日銀HP)
はい、これを見ると歴然です。
家計の金融資産は約1,400兆円存在しますが、その82.3%は現預金と保険・年金に眠っています。

要するに

家計→銀行・保険会社→国債

というお金の流れになっています。

1,400兆円の82.3%は1,150兆円になりますので、このまま家計の行動が変わらないとするのであれば
637兆円の公債残高とはいえ、当面の消化については、何の心配もなさそうです。

ではいつまで、この構図を続けられるのか?
といえば、毎年30~40兆円の公債残高の増加ペースと家計の金融資産残高から計算すると、10~15年というところではないでしょうか?

もちろん、途中で金利上昇などがあれば、この構図の崩壊はもっと早くなります。

今後国家として、取れる手段は

1.デフォルト
2.インフレ
3.増税

しかありません。

おそらくまともに考えれば、2+3の合わせ技になるのではないかと思います。

結局我々に残された時間は10年程度しかないという事です。
ここからは、この状況に早く気付いて行動したものだけが残る世界になっていくのだと強く思います。

日本を離れる事も視野に入れなくてはいけないと、年末に来年度予算を見て思った次第です。

4 件のコメント:

  1. Agree. もう本当に日本を出ることを考えなきゃいけなくなっちゃった。

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  2. コメント有難うございます。
    一緒に考えていきましょう。

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  3. 小屋さん おはようございます♪(株自己満足)

    いやはや・・・。仕組みは解ってましたが
    図表と数字で確認したのは初めてです。^^;

    参院で過半数確保が確実になればおそらく増税
    時代の幕開けになると私個人は思ってます。

    さて私は本日で仕事納めとなりますのでお世
    話になった小屋さんに挨拶に参りました。^-^

    「今年一年有難うございました
        来年もよろしくお願い致します♪」

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  4. 株自己満足さん

    こんにちは。
    こちらこそ、今年一年お世話になりました。

    また、東京へいらっしゃるときには是非お声掛けください。

    来年もよろしくお願いいたします。

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