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2010年7月9日金曜日

中国経済~その6 不動産の続き

中国の不動産バブルについては、懸念する方も多いと思いますので(私ももちろんその一人ですが)もう一つレポートをご紹介しておきます。

大和総研「中国の不動産価格高騰はバブルなのか?」

こちらは、米日中の3カ国の不動産の長期価格推移を、名目GDPとの相関性で分析しています。
非常にわかりやすく見えましたのでご紹介しておきます。





まずは、米国
サブプライムバブル辺りで、急に上昇していることがわかります。
またこの推計値を信用するのであれば、現在は逆にオーバーシュート気味とも言えそうです。


次に、日本
日本の場合にも不動産がバブルだったのか?
といえば、この推計によると名目GDPも大きく伸びていたので一概にはバブルとは言えない事になる。

ただし、この20年の推移をみると、そもそもの回帰線が異なっていたのではないか?
という推論も成り立つ


最後に中国
確かに直近の2008年~2009年の直線はバブルに見えるが、長期的にみるとむしろ2008年がオーバーシュート気味に下落した反動のようにも見える。

今後、REITの普及などで中国にも合理的な不動産価格が根付く公算が高い


さいごにマーシャルのk(マネーサプライ÷名目GDP)からみる不動産価格
こちらもトレンドから大きく上方かい離した場合には、不動産価格にも影響が大きいのではないかと推察している。

但し、日本の1990年~2005年までは、常にトレンドを上回っているが、不動産市場にはあまり影響を与えていないことから、どこまで信用するかは疑問に感じる

中国経済~その5 不動産

中国の不動産に関してはセミナーでも質問の多かったところです。

中国不動産の現状に関しては、日銀からレポートが出ていましたので、そちらをご紹介します。


リーマンショックで一時的に低迷した地価ですが、その後はまた力強く回復しています。
これをバブルではないかと心配している人も多いです。


日本でも米国でもそうですが、不動産の価格は銀行の貸出態度によって大きく変化します。
リーマンショック後は、過度に銀行貸出を緩めた結果、不動産が上昇したという面は大きいと思います。


特に上海、北京などの主要都市では、前年比でびっくりするぐらいの販売が行われています。
これは価格と販売数の両面で大きく伸びた(ややバブル気味)である事を示しています。


しかし、物件種別をみてみると近年大きく価格が上昇しているのは、いわゆる「高級物件」が中心になっていることがわかります。




不動産の価格を検討するには、以前ご紹介した賃料水準から考える手法があります。
もう一つ有名なのが、個人の所得から考える手法「所得倍率」です。

これを見ると、北京・上海がずば抜けて所得倍率が高くなっています。
もちろん所得に格差がある分、買える人は買えるんでしょうけど、20倍を超える数字は厳しいですね。

ちなみに日本の数字を見てみましょう。



  (株)東京カンテイ  「新築マンション価格の年収倍率」より抜粋



日本では、東京が一番高くて10倍程度です。
全国平均は6倍となってます。


ただし、中国が日本と異なるのは、これから都市への集中化が進むところだという点です。
都市の人口はまだまだこれから増えるところなので、需給関係から言えば特に都市部は需要が強い状態にあります。


また、日本の高度成長期と比較すれば、現在の地価の上昇は、ほんの発端にすぎないのではないか?と考える事もできます。


その一番の理由は、家計での負債の少なさです。
先程も申し上げたように、不動産は良くも悪くも銀行貸し出しによって大きな影響を受けます。

中国の場合には、まだ個人として借入を起こして不動産(住宅)を購入する行為まで及んでいませんので、これからローンの発展とともに不動産価格は上昇していく余地があるのではないか

と考えます。

まとめると

・最近の不動産価格は、リーマンショック後の極度の金融緩和によって急激に上昇したものである
・その結果、北京や上海など一部都市の一部物件では、「バブル」ともいえる価格水準にある
・しかし、今後の長期での中国における都市化、レバレッジ化を想定すれば、現在の不動産価格はまだまだ上がる余地が大きいと考えられる

という見解です。

2010年4月1日木曜日

中国不動産レポート

先週の邱友会ではQ先生が

「中国の不動産は長い目で見たらまだまだこれから」

と言っている一方で

「中国の不動産価格の上昇はバブルである」

という意見もあります。

丁度、日銀に中国不動産についてレビューが出ていましたのでグラフを中心にご紹介します。
(資料は全て日銀レビューより抜粋)

不動産価格はリーマンショック時は一時低迷したものの、09年に入ってまた上昇の一途を辿っている

 

09年の金融緩和時に、他業種だけではなく不動産に対する貸し出しも急上昇
それが不動産販売や価格の上昇を支えている

販売額をみると、北京・上海の主要都市部での販売額が急拡大

 
都市部の価格上昇は一部高級物件とそれを支える富裕層の存在が大きい
その他一般物件は安定的上昇

所得倍率をみると全国的には普通な水準
北京・上海は非常に高いが、これは主に北京・上海の富裕層の所得が大きいことが原因と考えられる


中国経済(不動産)の現状は、日本の1970年代と酷似する。

都市部の不動産価格は、都市に対する人口の流入によって支えられるが、日本は1990年から都市に対する人口流入も低下。中国は2040年まで継続する予測

銀行借り入れに対するレバレッジは、まだまだ低い
特に家計の負債が少ないことに注目

海外からの資金流入が不動産価格を押し上げている面もある

ここまで書いたところで、なにやら昨日のWBSでこのレポートは取り上げられていたとの話
(僕は見ていませんでした)

いずれにせよ、中国不動産に関しては長期的に見てまだまだ強気の判断で良さそうです。