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2010年9月1日水曜日

世代間格差について

私が、普段行っているライフプランニングの作成では20代~30代の方々に対するシミュレーションの結果として、非常に厳しい結果が出る事がままあります。

一方で、我々の親世代60代~70代のリタイアメントのシミュレーションも当然に仕事として行うわけですが、その場合には結果として非常に良い結果が出る事が多いです。

良い結果にしろ悪い結果にしろ、いずれにしても対策を講じて行くのが、コンサルティングの内容になるわけですが、そのシミュレーションをする際にいつも気になるのが世代間の格差です。

ということで、今日は世代間格差と世代会計について


(表は世代会計入門より拝借しました)

世代会計とは、現在の財政や社会保障等を中心とする政府の支出・収入構造と、今後実施されることが明らかにされている政策(例えば、年金支給年齢の引き上げ、医療保険の自己負担率引き上げなど)を、前提とした場合、どの世代が得をしどの世代が損をするのか、定量的に評価する枠組みです。


表は2005年時点での世代会計の考えに則った試算ですが、80歳以上の世代では受益が負担を上回る状態(受益超過)であることがわかります。


一方で、生涯での負担は若年層(20歳以下)と50代~60代で大きくなっているのがわかります。
しかし、注目して欲しい指標は一番右の純負担率です。


なぜならば、50代~60代は生涯の所得も大きいので、負担/所得の負担率で見ない事には、実質的な負担感が測れないからです。
これを見ると若年層から高齢者にかけて右肩下がりになっていることがわかります。


さらに補足しますと、これはあくまで現行の税制度、社会保険制度が維持される事がシミュレーションの前提条件となっています。


つまり、現在議論されているような消費税増税の話であったり、社会保障の負担増、給付減のような話は織り込まれていません。




(表は世代会計入門より拝借しました)

例えば、消費税が増税された場合のシミュレーションがこちらになります。
この場合には、明らかに若年層ほど負担率が大きい結果になってしまいます。

いずれにしても、このような世代間格差の問題は政治で解決しなくてはならない問題ですので、ぜひ若年層の我々が積極的に声を上げ、この世代間格差を縮小させるべく動いていかなければなりません。

詳細は、「世代会計入門」をみてもらえるとよくわかります。

2010年5月24日月曜日

高齢化白書からみえてくるモノ

高齢化白書が発表されました。

私もブログで何度もお話ししていますが、この高齢化の構造問題は本当に深刻な話です。

また、我々30代の人間にとっては真剣に考えなければならない問題です。

このグラフを見ると2035年(25年後)には3人に1人(33.7%)が65歳以上の社会になります。

また、その時の高齢者1人を支える労働力人口(15~64歳)が2人になります。
これは3人に1人が高齢者ですから当たり前の話です。

そして、社会保障費は増え続ける一方です。

2007年度は90兆円を超え、前のグラフをみてもわかるとおり、高齢者は増え続ける一方ですから一人当りの給付額を大幅に削減しない限り、この社会保障費は増え続けます。

そして、国民所得に対する割合も今は25%程度ですが、この負担が増えていくという事になるでしょう。

一方でこれは、年代別保有金融資産の図です。
(金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」[二人以上世帯調査](2009年)より作成)

日本の金融資産の約60%は60代以上が保有している。
50代以上で83.3%にもなります。

このグラフをみて考えなければいけない事は下記の3つです。

1.現在(今後)の高齢者向けの社会保障費を大幅に削減する
(60代以上の高齢者が金融資産を保有している為)

2.60代以上の高齢者から40代以下の世代への資産移転を行う
(贈与税の廃止など)

3.60代以上の投資活動(株式・社債への資金流入)を活性化する
(60代以上の個人⇒企業⇒従業員としての40代以下)

1.については「後期高齢者医療制度」がこのコンセプトだったのですが、どうも政治的に受け入れ難い選択肢のようです。
政治(選挙)も高齢者組織が強いので、なかなか難しいのでしょう。

2.については、贈与税の税率変更で対応可能です。
現在の制度でも一部、贈与税の特例や相続時精算課税制度などがあるのですが、これは意図的なのか住宅投資に対する特例措置的な色合いが強く、他の消費には使えないのが難点です。
また、この場合には高齢者が自分の寿命まで金融資産が最低限維持できる事を認識しない限り子や孫の世代に資産移転を行わないかもしれません

3.これは、投資するだけですので、比較的容易に実現可能です。
ただ、企業が労働分配率を上げずに、株主へ利益還元した場合には、また60代以上の懐に戻ってきてしまいます。

このブログをお読みの20代、30代、40代のみなさん、どう思われますか?

あるいは60代以上のみなさん、あなたはどうお考えですか?